市況解説などでよく使われる用語の「ファンダメンタルズ」とは、直訳すると「基礎的な指標」のことで、FX取引におけるファンダメンタルズは国際的な景気・経済の状況、各国の経済指標などを指しています。通貨ペアの為替相場は当該2国それぞれの経済状態によって上下します。
「経済成長」「失業率」などの経済指標の数値が改善し、景気がいい場合にはその国の通貨は値上がりします。主力通貨である米ドルでは特にこの傾向があてはまります。一方、日本円のように、景気がいいときに円高になるとが限らない通貨もあります。こうした傾向も経験則から導き出して将来予測をすることがファンダメンタルズ分析です。
FXではファンダメンタルズ分析と並ぶ主要な分析ツールとして「テクニカル分析」があります。テクニカル分析とは直訳すると技術的な分析で、具体的にはチャートの動きを分析して今後を予測する方法です。グラフに補助線を引いてみるなど、さまざまなテクニックがあります。どちらを優先するかは個人の好みですが、できるだけ両方理解できるようにしていきましょう。
FXにおけるファンダメンタルズは一度良書を読んでトータルで理解することがおすすめです。そのために役立つ本の例をご紹介します。
■イチからわかる!FXファンダメンタルズの読み方・使い方(横尾寧子著、成美堂出版)
経済指標のことがわかりやすく書かれていて、初心者から中級者まで幅広く人気です。
■めちゃくちゃ売れてる投資の雑誌ザイが作った 10万円から始めるFX超入門 改定版(ダイヤモンド)
出版社が出している本だけあって、偏りなく要点をまとめて知ることができます。
■超ど素人が極めるFX(羊飼い、翔泳社)
初心者が全体像を知るのに適した本で、ファンダメンタルズだけでなく他のことも基本から学べます。
ファンダメンタルズはFXに限ったことではありません。広く経済を論じるときにも使う言葉で、もちろん株の世界でもファンダメンタルズ分析があります。株の場合企業単位となるので、会社の財務指標、商品力や技術力などをファンダメンタルズと呼びます。また、市場での価格は企業の実情と比較して割安感があれば「買い」となります。株での考え方をFXにも応用すると、各国のファンダメンタルズに照らし合わせてみて、通貨に割安感があれば買い、ということになります。
「バブル経済」とはどんな状態をいうのかというと、不動産や株などの資産価格がファンダメンタルズから想定される価格から大きくかい離して、経済メカニズムでは説明できない程度まで高騰することをいいます。「現在の株価はバブルだ」といえば、常識的に考えて株価は高すぎるから暴落の危険性が増しているという意味です。いわゆるバブル景気とsられる1990年代まで以降、最近の日本ではこの現象は起きていません。
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