スワップ(swap)とは、「交換する」という意味の英語で、モノとモノを交換するときなどに使います。金融用語になると「スワップ取引」「金利スワップ」など、いろいろな場面で登場します。いずれの場合にも何らか取引・通貨などの「交換」が行われています。
FXでは、取引すると「スワップ」を受け取れることがあるため、預金に対する利息のような感覚ですが、厳密には少し違います。FXで投資する通貨ペアのうち、低金利の通貨を売り、高金利の通貨を買った場合には、「スワップ(交換)」によって発生するポイントがプラスになります。これがスワップポイントを受け取れるケースです。逆に、高金利の通貨を売って低金利の通貨を買えばマイナスのスワップポイントが発生し、購入した通貨額に応じて支払うことになります。
スワップポイントには以下のような特徴があります。
1 日割り計算される
ある通貨ペアを日をまたいで保有した場合(これをロールオーバーといいます)に1日分のスワップポイントが発生します。ただし営業日のみに加算されるため、土日の分はまとめて水曜日に付与されるケースが多いです。年末年始など長期休暇では1週間分が一度につく場合もあるので注意が必要です。各FX会社では「スワップポイントカレンダー」などで付与スケジュールを公表しているので、取引の参考にします。
2 変動する
スワップポイントは通貨ペアの2通貨それぞれの金利が上下すれば、当然変動します。金利は為替と違い、毎日大きく変動するものではないですが、各FX会社が公表しているスワップポイントはあくまでも「直近の実績」であることを知っておきましょう。
3 FX会社によって異なる
スワップポイントは通貨ペアによって大きく違い、プラスの場合もマイナスの場合もありますが、取引するFX会社によっても異なります。通貨ペアによっては、スワップポイントがある会社ではプラスなのに他の会社ではマイナスということもあります。長期で取引したい場合は、FX会社のスワップポイントは必ずチェックしたいポイントです。
1 売りポジションで日をまたがないように注意する
前述したように、スワップポイントは日をまたぐときに発生するので、売りポジションなど、マイナスのスワップが発生する取引の場合はその日のうちに決済するようにします。逆にスワップが受け取れるケースでは、できるだけ日をまたいで保有します。
2 スワップ狙いのみの投資は難しい
「豪ドル」「NZドル」など、スワップポイントが高い通貨を長期で保有すると、毎日スワップポイントが付与されるので投資利回りがよくなります。しかし、スワップで稼ぐことだけを目的としてFX取引をすると、為替変動などで積み重ねた利益を失ってしまう結果になることもあります。本来のFX取引のリスクを忘れないようにすることが大切です。
3 受け取れるタイミングはいつか
スワップポイントはポジションに応じて付与されますが、具体的にどのタイミングで受け取りができるかについては、FX会社ごとにルールが違うので、チェックしましょう。ポジションを決済したときにスワップが受け取れる場合と、ポジションを保有したままでスワップポイントのみを引き出しできる場合があおります。
スワップポイントはFX会社によって大きく違うので、FX会社選びでは、取引したい通貨ペアのスワップポイントがどれくらいなのかはとても重要です。ところでなぜ、会社によって差があるのでしょうか。これは、基本的には、銀行が預金を集めたいときに預金金利を高くするのと同じ原理です。特定の通貨ペアに強い会社はその通貨ペアのスワップポイントを高く設定しています。また、システムトレードなどのツールを提供している会社ではスワップポイントが低めの傾向があります。