たとえばアメリカのGDPが悪い数値だった場合に、為替相場が米ドル安に動くとは限りません。
経済指標はそれまでの状況からある程度予測され、経済指標の発表は織り込み済みで、発表前から「アメリカの景気が悪そうだ」という要素を踏まえて相場が作られています。
そんな市場の予想と、発表された数値とが大きくズレていたときに、予想より悪ければ米ドル安に、予想したほど悪くなければドル高に動くというのが普通です。
特に相場に大きな影響を与える重要な経済指標として、まず各国共通で以下の3つがあります。
1.雇用統計
労働者数や失業率などの統計です。
特にアメリカの雇用統計は、常に世界の為替相場に影響がある最重要な指標です。
2.四半期GDP
GDP速報値が4、7、10、1月に発表されます。
3.消費者物価指数
「物価が上がった」あるいは「デフレが続いている」などといわれるとき、それを数字で示す代表的な指標が「消費者物価指数」です。
物価とリンクして、取引にとって重要な数字である「金利」の水準が動くため、この指標は見逃せません。
できれば「生産者物価指数」も合わせてチェックしましょう。
これらの経済指標については、まずアメリカの数字は必見、次に自分の持っている通貨ペアの国、さらに自分の持っている通貨ペアの国ではなくても主要な先進国の分をチェックするようにしましょう。
数値は毎月発表されるので、常にウォッチしていると、だんだん興味深く情報を捉えることができるようになります。